はじまりは、建築が介在しない風景です。
地形があり、光があり、風が通り、人の暮らしがある。私たちの設計は、まずその場所をよく見て、耳を傾けることから始まります。
そこに、壁を一枚。屋根を一枚。必要なものだけを、一つひとつ加えていく。その積み重ねの先に、はじめて建築が生まれる——私たちはそう考えています。建築は自然の外にあるものではなく、人間とともに、自然の一部としてそこにあるものだからです。
新築でも、改修でも、この考え方は変わりません。すでにある建物もまた、長い時間をかけてその場所の風景の一部になったものです。足すことと同じように、活かすこと、残すことを大切にしています。
場所に、人に、時間に寄り添う。私たちが『寄り添う設計』と呼んでいるのは、そのような姿勢のことです。